マウイ島で感じる年の瀬といえば、
アラスカに行っていた鯨たちが、
出産のために戻ってきて、海は賑わいをみせ、
と南国情緒豊かにいきたいところですが。
母でもあるわたくし、
10月の終わりに巨大かぼちゃをくりぬき、
無理難題をいう娘のハロウィーン衣装を作り、
11月のサンクス・ギビングの祝日に家族、友人が
顔を合わせた直後にはクリスマスツリーの飾り付け、
クリスマスギフトのラッピング、カードの手配、
次々にやってくるクリスマスパーティーの知らせ、
お食事持ち寄りのパーティーのための料理、
はい、12月に入ったいま、もう息が絶え絶えです。
部屋のなかを少しずつクリスマス風にね、少しづつ今年のクリスマス、ホリデーシーズンは昨年よりも
40%以上の観光客の到来が予想されるとかで、
経済的にうれしいニュースに反応したお店は
10月からクリスマスモード全開!
「ママ〜、うちはいつクリスマスのやつ飾る?」
と笑顔の娘のステキなプレッシャーを感じる日々。
マウイ島の高原で採れるイチゴもこの時期が一番美味鯨見たさに道路の真ん中で車を止める観光客のみなさまや、
孫可愛さに一年ぶりの運転でホリデーショッピングに
くり出すおじいちゃんとおばあちゃんの運転する車をよけ、
日本同様に取り締まり強化となる警察車両に気を配り……。
ホリデー、いらん、
早くすぎるか、もう来ないかにしてくれ。
と心のなかで叫ぶ私に、笑顔を取り戻してくれるのは、
クリスマス・ソングなんですよ〜!
フラ・ダンサーもミュージシャンも、
10月の終わり頃から、少しずつ復習をはじめ、
Happy Holidayな気分を盛り上げていくんです。
クリスマスキャロルの代表のようなものから、
ハワイアン・クリスマスソングまで、パフォーマンスをしますが、
娘のお気に入りは『White Christmas』、
雪への憧れをいっぱい浮かべて踊ってくれます。
我が家の小さなクリスマスツリーとクリスマスカレンダー家族が集まるホリデーシーズンが大好きだった
私たちのクム・フラ、アンティ・ケアラは
たくさんのクリスマスソングを教えてくれましたから、
この時期、できる限り踊って、
私たちも楽しみ、お客様にも楽んでいただいています。
また、踊る曲ではないのですが、
私がこの忙しい時期に心を和まされる曲、
どんな状況でもついつい笑ってしまうのがこの曲。
有名なクリスマスキャロル
『The twelve days of Chiristmas』の
ハワイ・バージョン、つまり替え歌です。
ハワイらしさというか、地元の人たちの楽しむクリスマス感たっぷり。
クリスマスの12日を一日づつ数え、
一日ごとにクリスマスの贈り物を受け取っていくのが歌のコンセプト。
本物の歌では、キジバトや白鳥、乳搾りの娘や金の指輪など、
ヨーロッパの16世紀に作られたクリスマスキャロルならではの
風情ですが、ハワイ・バージョンでは……。
クリスマスの一日目におばあちゃんがくれたのは、
とはじまり、パパイアの木にいる一羽のマイナーバード、
(ハワイの木々にあきれるほどたくさん住んでいる鳥)
二つのココナッツの実、三つのサキイカ(おつまみですね〜)、
四つの花のレイ、五匹の太った豚(ハワイアンフードの定番素材!)、
フラの練習を六回、七匹の元気に跳ねるエビ、ウクレレが八つ、
9ポンドのポイ(ハワイの人々のソウルフード、タロイモを蒸して
水と合えたもの)、ビール缶が10缶、11人の宣教師、
テレビが12台!!!で終わります。
この曲をハワイなまりの英語で歌うので、
クリスマスキャロルが、陽気なハワイアンソングに早変わり。
今日は、クリスマスイブ、
観光シーズン真っ盛りのマウイ島で、
私たちフラ・ファミリーは、クリスマスイブのディナーを作りながら、
ショウのステージへ。キッチンとステージを行ったり来たりの週末です。
世界中からの観光客の集まるハワイ、
移民文化の豊かなハワイ、
宗教や民族という概念とは別の空気が
クリスマス・アイランドにはあるようです。
Happy Xmas Day !!
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